Twoucan’s infomation

Twitterのイラスト・マンガ人気作品とトレンドをチェックできるサービス【Twoucan】の公式ブログです。2018年10月4日、βリリースしました。更新情報などを書いていきます。

画像生成AIによる作品の扱いについて

ここ最近、Twitterにていわゆる「画像生成AI」によるイラスト作品(以下、「AIイラスト」と呼びます)が多数投稿されてきています。Twoucanにももちろん、こうした作品が掲載対象として流れてきています。

 

Twoucanにて掲載をするイラスト作品は「自身の手を動かして作画した、自作のもの」を前提としていますが、近年の創作ツールの進化もあって、イラストの製作手段も多種多様になってきました。ゆえに(たとえばモデリングされた3DCGのように)「手を使って描く」手法でなくとも、作者に一定のクリエイティビティが発揮されていれば、イラスト作品として掲載することにしています。

そんな中、AIイラストについては、判断が難しいところではありますが…現状では「呪文」と称されるテキストベースのプロンプトによる作画が主であることから、クリエイティビティは低いと考えます。ゆえに現時点ではAIイラストはTwoucanの掲載対象外とすることにしました。

 

それにしても画像生成AIの進化はすさまじいものがあり、特にStableDiffusionのソースが公開されてからは、学習データを差し替えた様々なバージョンが登場し、進化のスピードが加速している気がします。

このスピード感のなかでは、使う側の意識・モラルもなかなか追いついていないでしょうか。ここでは割愛しますが、画像生成AIを取り巻く諸問題が、次々とあらわになっています。実際、この記事を書いている最中にも「Novel AI」が登場して、記事の内容を少し変更しました。

さて、TwitterからTwoucanに入ってきている主な「AIイラスト」関係のタグは以下のようなものがあります。これらのタグを含むツイートを、一律NG(表示にしないよう)にしています。

(具体的にどんな画像が流れているのかを確認してもらうために、Twitterの画像検索にリンクを貼ってあります)

 

■ 一般的なタグ

■ ツールのタグ

こうしたタグ・キャプションによる機械的な判断を含め、ある程度はテクノロジーを駆使して、AIイラストの除外を試みてはいますが…判断のつかないところは人間の目視で行っています。しかしNovelAIについては、人間が描いたものと遜色のない出来栄えで、タグがついてなければ見分けることが困難で苦労していますが…。

(とはいえ、NovelAI生成の画像を数多く見るうちに、NovelAIっぽい絵の判別ができるようになってきた気がするので、人間の能力もまだまだ捨てたもんじゃないのかしら)

 

このように、AIイラストについては基本的には除外するものの、考慮しないといけないのはAIイラストを参考にして絵を描いたり、素材として利用する行為です。これは例えば背景に写真素材を利用したり、デッサン人形をポーズ参考にしたり…といった行為と同じなので、そうした作品は許容すべきであると考えます。しかし、何をどこまで利用しているのか…というのは機械的アルゴリズムでの判別はもちろん、目視であっても難しいところです。

前述のような理由から、完璧には行なえませんが、AIイラストについての基本的な掲載ガイドラインは、以下になります。

  •  画像生成AIの出力をそのまま作品としたもの
  •  画像生成AIの出力に加筆したもの
    (加筆の程度によるが、Twitterのキャプションで程度を判断することは難しいため、基本は掲載)
  • ◯ 画像生成AIの出力を参考(構図やキャラクターデザイン等)にして、
    新たに作画したもの

現状ではこれがベターかなと考えています。しかし、ベストかどうかはわかりません。

AIは便利なツールではありますし、今後もいろいろと進化をしていくことは間違いないでしょう。ただTwoucanでは「自身が手を動かして作った」イラスト作品の紹介を基本としていきたいと考えているので、その理念をベースに、いったん線を引かせてもらいました。

おまけ

以前より絵を描かれていた方々も、AIに関しては賛否両論含め思うところがいろいろあるでしょうが、最近こんなタグが上がってきています。

 

twoucan.com

人間とAIが共存するための模索は、まだまだ続きそうです。