画像生成AIによる作品の扱いについて
ここ最近、Twitterにていわゆる「画像生成AI」によるイラスト作品(以下、「AIイラスト」と呼びます)が多数投稿されてきています。Twoucanにももちろん、こうした作品が掲載対象として流れてきています。
Twoucanにて掲載をするイラスト作品は「自身の手を動かして作画した、自作のもの」を前提としていますが、近年の創作ツールの進化もあって、イラストの製作手段も多種多様になってきました。ゆえに(たとえばモデリングされた3DCGのように)「手を使って描く」手法でなくとも、作者に一定のクリエイティビティが発揮されていれば、イラスト作品として掲載することにしています。
そんな中、AIイラストについては、判断が難しいところではありますが…現状では「呪文」と称されるテキストベースのプロンプトによる作画が主であることから、クリエイティビティは低いと考えます。ゆえに現時点ではAIイラストはTwoucanの掲載対象外とすることにしました。
それにしても画像生成AIの進化はすさまじいものがあり、特にStableDiffusionのソースが公開されてからは、学習データを差し替えた様々なバージョンが登場し、進化のスピードが加速している気がします。
このスピード感のなかでは、使う側の意識・モラルもなかなか追いついていないでしょうか。ここでは割愛しますが、画像生成AIを取り巻く諸問題が、次々とあらわになっています。実際、この記事を書いている最中にも「Novel AI」が登場して、記事の内容を少し変更しました。
さて、TwitterからTwoucanに入ってきている主な「AIイラスト」関係のタグは以下のようなものがあります。これらのタグを含むツイートを、一律NG(表示にしないよう)にしています。
(具体的にどんな画像が流れているのかを確認してもらうために、Twitterの画像検索にリンクを貼ってあります)
■ 一般的なタグ
■ ツールのタグ
- #dalle
- #midjourney
- #StableDiffusion
- #WaifuDiffusion
- #NovelAIDiffusion
- #NovelAI
- #DiscoDiffusion
- #TrinArt
- #dreambyWOMBO
- #お絵描きばりぐっとくん
- #AIピカソ
こうしたタグ・キャプションによる機械的な判断を含め、ある程度はテクノロジーを駆使して、AIイラストの除外を試みてはいますが…判断のつかないところは人間の目視で行っています。しかしNovelAIについては、人間が描いたものと遜色のない出来栄えで、タグがついてなければ見分けることが困難で苦労していますが…。
(とはいえ、NovelAI生成の画像を数多く見るうちに、NovelAIっぽい絵の判別ができるようになってきた気がするので、人間の能力もまだまだ捨てたもんじゃないのかしら)
このように、AIイラストについては基本的には除外するものの、考慮しないといけないのはAIイラストを参考にして絵を描いたり、素材として利用する行為です。これは例えば背景に写真素材を利用したり、デッサン人形をポーズ参考にしたり…といった行為と同じなので、そうした作品は許容すべきであると考えます。しかし、何をどこまで利用しているのか…というのは機械的アルゴリズムでの判別はもちろん、目視であっても難しいところです。
前述のような理由から、完璧には行なえませんが、AIイラストについての基本的な掲載ガイドラインは、以下になります。
- ✕ 画像生成AIの出力をそのまま作品としたもの
- △ 画像生成AIの出力に加筆したもの
(加筆の程度によるが、Twitterのキャプションで程度を判断することは難しいため、基本は掲載) - ◯ 画像生成AIの出力を参考(構図やキャラクターデザイン等)にして、
新たに作画したもの
現状ではこれがベターかなと考えています。しかし、ベストかどうかはわかりません。
AIは便利なツールではありますし、今後もいろいろと進化をしていくことは間違いないでしょう。ただTwoucanでは「自身が手を動かして作った」イラスト作品の紹介を基本としていきたいと考えているので、その理念をベースに、いったん線を引かせてもらいました。
おまけ
以前より絵を描かれていた方々も、AIに関しては賛否両論含め思うところがいろいろあるでしょうが、最近こんなタグが上がってきています。
人間とAIが共存するための模索は、まだまだ続きそうです。